CBDオイルを検索していて「CBDリキッド」というワードを目にした方も多いのではないでしょうか。
CBDリキッドとは、CBDが含まれた液体のことを言い、CBDをベイプ(吸引)で摂取することができます。今日はそんなCBDリキッドの特徴とメリット・デメリットをご紹介したいと思います。
【目次】
CBDリキッドとは何か?(成分)
CBDリキッドは安全かどうか?
CBDリキッドのメリットとデメリットとは?
CBDリキッドはどんな味がするのか
CBDリキッドの使い方
CBDオイルとの違いとは
CBDリキッドとは何か?
CBDリキッドとは、CBDが含まれた液体で、ベイプを通して吸引されます。
海外では「CBD e-liquid」や「CBD juice」「Cannabis e-juice」と呼ばれており、どれもCBDリキッドと同じものです。
CBDオイルとリキッドは混同されることもありますが、CBDオイルとリキッドは異なるものです。
CBDとは何か? – 効果と特徴
CBDリキッドの主成分とは?
CBDリキッドは、CBDと共に以下の成分が一般的に含まれています。
植物性グリセリン
植物性グリセリンとは、植物性原料(ヤシ油、パームオイル等)の油脂から合成して作られる成分です。
甘味があり、保湿性が高く水に溶けやすい特性から、食品添加物、医薬品や化粧品にも使われており、私たちに身近な商品だと、甘味料、目薬、うがいぐずり、潤滑剤、化粧水等に使われています。
グリセリンの急性毒性は、ラットを使った実験結果で、半数致死量は 27,200mg/kgという結果でした。
※急性毒性とは
化学物質の1回の投与(ばく露)又は短期間(24時間以内)の複数回投与によって短期間(一般的には14日以内)に生じる毒性のこと。食品安全委員会参照
この数値を人間に当てはめると、体重50キロの人で1610グラムとなりますが、グリセリンの急性毒性は、区分外とされています。
この区分外というのは「数字で表示される区分より安全性が高い」という意味です。
つまり、グリセリンの急性毒性は、体重50キロの人の半数致死量は1610グラムだが、実際はこの数字よりも安全性の高い成分である、ということになります。
一方で、私たちに身近な、食塩の急性毒性は、体重50キロの人の場合、50グラムという結果が出ています。
※成分の値が低いほど、致死毒性が強い。
このことからも、植物性グリセリンの方が食塩よりも急性毒性の値が大きく、「区分外」という結果も出ているため、植物性グリセリンは食塩よりも安全な成分である、ということが分かるのではないでしょうか。
プロピレングリコール
プロピレングリコールは、無色の粘稠な液体で、吸湿性があります。
生物への毒性が低いこと、無色・無臭のため、湿潤作用、保潤作用、保存作用として、医薬品・化粧品、例えば麺類やおにぎりなどにも利用されています。
プロピレングリコールの急性毒性は、グリセリン同様、その安全性から「区分外」という結果が出ています。
ラットを使った実験では、半数致死量=20,000mg/kg という結果で、これを人間に当てはめると、体重50キロの人で1,000グラムということになります。
ですが、グリセリンと同じように「区分外」という結果が出ているため、実際はこの数字よりも安全性の高い成分である、ということが分かります。
レモンやイチゴなどの香料
そして、CBDリキッドに含まれている最後の主な成分は、香りを楽しむための、レモンやイチゴ、ハーブなどの香り成分です。
商品により異なりますが、香り成分(フレイバー)が入っていないものもあるので、この成分は常に入っている成分ではありません。
CBDリキッドは安全かどうか?
CBDリキッドの成分を見ていただいた通り、一般的にCBDリキッドには危険な成分が含まれていません。
CBD自体の安全性は、WHOによって、「安全性は十分であり、純粋なCBDの使用に関連して問題を示す証拠はない」という評価が報告されています。
CBDは、非中毒性であり副作用もほとんどないとの調査結果が出ています。
詳しくはこちら
植物性グリセリンやプロピレングリコールに関しても、急性毒性は「区分外」という結果で、安全性の高い成分であることが分かります。
グリセリンやプロピレングリコールは、私たちの身近な医療品や化粧品、冷凍食品など様々な商品で使われている成分であり、食品安全委員会の試験結果においても調査済みです。
ただし、以下2点注意しなければいけない点があります。
まず1つめの注意点は、
グリセリンやプロピレングリコールは加熱すると、有害な発癌性化合物に曝露する可能性がある
Journal of Alternative and Complementary Medicine(JACM)という、医学雑誌の記事で以下の結果が報告されています。
プロピレングリコールや植物性グリセリン、その他成分(PEGやココナッツオイル等)を230℃に加熱したところ、 プロピレングリコールがこの温度でホルムアルデヒドになることを確認。
理論上、CBDは230°Cをわずかに下回る温度で気化するため、プロピレングリコール等の過熱に関連する害は、回避できると考えられます。
ですが、使用しているベイプやヴェポライザーの設定によっては、予想よりも高い温度に達することがあるため、使用する際は注意が必要です。
2つ目は、
ビタミンEアセテートが含まれている製品は、肺疾患を起こす可能性が示唆されている
ビタミンEアセテートはサプリや医薬品にも使用されていおり、経口で体内摂取した場合や塗布した場合は害がほとんどないと報告がされています。
ビタミンEアセテートをベイプで摂取するとなぜ体に害が及ぶのか、そのはっきりした解明はまだされていません。ですが、肺疾患との高い相関関係から、アメリカCDCがビタミンEアセテートをベイプで摂取する際の危険性を報告しています。
日本で売られているリキッドにもビタミンEアセテートが含まれている場合があるため、成分表を確認するようにしましょう。
一般的に、CBDリキッドは安全です。
ですが、加熱および吸入について、安全性試験が行われていないリキッド製品は避けること、、ベイプやヴェポライザーの設定温度に注意して使用をすること、製品成分表を確認し信頼できる会社からリキッドを購入することが必要です。
CBDリキッドのメリットとデメリットとは?
CBD商品が多くある中で、なぜベイプを通して摂取するタイプのCBDリキッドをあえて選ぶのか?
そのメリットとデメリットを紹介します。
CBDリキッドのメリット
ベイプを通して摂取する、CBDリキッドのメリットは大きく分けて3つあります。
1. CBDの吸収効率が良く効果が出やすい(正しく使用した場合)
ベイプを使って摂取する場合、CBDの成分を経口摂取ではなく、直接肺から摂取することから、CBDの吸収効率が良いです。
正しい摂取方法でCBDを摂取しているかどうかにもよりますが、CBDリキッドをベイプで摂取する場合、CBDをオイルを経口摂取したときに比べると、吸収率は1.5倍以上と言われています。
2. CBDオイルよりも安価
その吸収率の良さから言えることですが、オイルよりもリキッドでCBDを摂取したほうがコストパフォーマンスが良いと言えます。
CBDの濃度的にみると、CBDオイルもリキッドも値段はさほど変わりません。ですが、CBDオイルは濃度が濃いものも多く出ているので、CBDオイルの値段が高く感じる方も多いかもしれません。
3. 香料がついており、おいしく感じる
CBDオイルには味がついていないものが多いですが、CBDリキッドには香りがついており、例えばイチゴやレモン、ミントなどの味を楽しむことができます。
最近では、コーヒーやキャラメルなど新しい味も出ており、その時の気分に合わせてリキッドを選ぶことが可能です。
CBDリキッドのデメリット
一方で、CBDリキッドのデメリットはこのようなことが挙げられます。
1. 正しい摂取ができない場合、CBDの摂取効率が落ちる
CBDを蒸気摂取する際の最大のデメリットは、正しく摂取ができていない場合、CBDの摂取効率がかなり落ちてしまうことにあります。
CBDの吸収効率自体は、肺から摂取することから落ちません。
ですが、CBDリキッドを蒸気摂取する際、むせてしまう、肺で蒸気をため込むことができない、設定温度が高すぎるなど正しく摂取できない場合は、上記を口から摂取する時点での、CBDの摂取効率がかなり落ちてしまいます。
このことから、結果的にCBDリキッドをベイプで摂取するメリット、吸収率の良さやコストパフォーマンスの良さを台無しにしてしまうことがあります。
2. ベイプやヴェポライザーを使って摂取しなければいけない
ベイプやヴェポライザーを使ってCBDを摂取する場合、もちろんその機器を持ち歩かなければいけませんが、CBDを摂取する場所も限られてきます。
アイコスなどの加熱式タバコ吸っているように見えることから、法令では決められていないものの、喫煙所に行って利用しなければいけない、と感じる方も多いです。
加熱式タバコとの区別が難しいため、この状態はしばらく改善されないことが考えられます。
3. 充電やメンテナンスが面倒
ベイプやヴェポライザーは電子機械です。そのため、機器の充電やメンテナンスが必要となります。
一般的に、アトマイザーに関わる部分をエタノールやぬるま湯で掃除をすることが必要ですが、ベイプやヴェポライザーの構造により、掃除の方法や場所が異なります。それ以外にも、コイルなどは定期的な部品交換が必要になるため、手間がかかります。
4. グリセリンやプロピレングリコールが、有害な発癌性化合物に曝露する可能性がある
CBDリキッドは安全かどうか、の項目でも紹介した通り、海外の研究結果では、プロピレングリコールが230度で身体に有害なホルムアルデヒドになることが確認されています。
そのため、加熱及び吸引について試験が行われている製品を買うことや、ベイプやヴェポライザーの設定温度を常に注意しておく必要があります。
CBDリキッドはどんな味がするのか
香料が含まれているCBDリキッドは、レモン、イチゴ、サクランボ、メンソールなど様々な商品があります。
香料が含まれていないCBDリキッドは、「土っぽい」「草っぽい」味、と表現する方が多く、好みが分かれます。
できるだけ、添加物が少ないリキッドを摂取したい、という方が香料が含まれていないCBDリキッドを購入しているようです。
CBDリキッドの使い方
CBDリキッドは、一般的にベイプやヴェポライザーを使って摂取することができます。
摂取方法は、機械の構造によっても異なりますが、一般的にこのようになります。
- CBDリキッドをよく振る
- CBDリキッドをベイプの注入口から注ぐ
- 温度設定をする(100度から160度)
- 1回に吸う時間は5秒程度で、肺にCBDを溜めること
※コイルのセッティングは低いW数から始めてください。
※初めて使う方は、一度に吸う時間は3秒から始め、CBD摂取後にどのような効果が表れるか視ましょう。
ベイプやヴェポライザーのメンテナンスは必ず定期的に行いましょう。
CBDオイルとCBDリキッドの違いとは
CBDオイルとCBDリキッドの違いは、その名の通り、CBDがオイルに含まれているか、CBDがオイルではない液体に含まれているかどうかです。
そして、摂取方法も異なります。
CBDオイルは、基本的に、経口摂取して、胃腸からCBDを摂取・吸収します。目的によっては肌に直接塗る、ということも可能です。
一方で、CBDリキッドの摂取方法は、CBDリキッドを気化して気道から吸い込み、肺でCBDを摂取・吸収します。
CBDリキッドを正しく摂取すること
CBDリキッドは、CBD、グリセリンやプロピレングリコールが入った液体で、ベイプやヴェポライザーを使って摂取します。
CBDの吸収率が良いことが大きなメリットですが、その反面、正しく利用をしないと摂取効率が落ち、そのメリットを最大限得ることができなくなります。
また、ベイプはヴェポライザーは電子機器のために、定期的なメンテナンスが必要です。
CBDリキッドの安全性は高いですが、その加熱温度によってはプロピレングリコールが有害物質に変わることもあります。
そのため、加熱及び吸引についても安全性のテストが行われているリキッドを使う、もしくはベイプやヴェポライザーの設定に注意を払う等、利用の際に気を付けるようにしましょう。
参考: